「令和3年 所得再分配調査」の結果を公表 所得格差は依然大きく(厚労省)
厚生労働省から、「令和3年 所得再分配調査」の結果が公表されました(令和5年8月22日公表)。
この調査は、社会保障制度における給付と負担、租税制度における負担が、所得の分配にどのような影響を与えているかを明らかにし、今後の施策立案の基礎資料を得ることを目的として、昭和37年度以降、概ね3年ごとに実施されているものです。しかし、今回の調査は、コロナ禍の影響により1年遅れて実施されたものとなります(前回調査は平成 29 年)。
調査結果のポイントは、次のとおりです。
- 世帯単位でみたジニ係数
【確認】ジニ係数……所得の均等度を表す指標
(0から1までの値をとり、1に近いほど所得格差が大きいことを示す)
・年金等の社会保障や税による再分配後の所得のジニ係数は0.381となり、平成11年調査以降0.38前後と横ばいで推移。
・再分配前の当初所得のジニ係数は0.570となり、平成26年調査以降0.57前後と横ばいで推移。
・再分配による改善度は33.1%となり、社会保障・税の再分配機能に一定の効果がある結果となっている。
- 世帯員単位(等価所得)でみたジニ係数
・年金等の社会保障や税による再分配後の所得のジニ係数は0.314となり、集計を開始した平成14年調査以降横ばいで推移。
また、再分配による改善度は36.0%となり、世帯単位でみた時と同様に、社会保障・税の再分配機能に一定の効果がある結果となっている。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<令和3年 所得再分配調査の結果>
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/96-1_r03kekka.html
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