テレワーク実施に伴う、請求書業務のオンライン化の活用事例
このコロナ禍で多くの企業でテレワークが進み、現在でも導入を検討中の企業も多いかと思います。
導入するにあたっては会社や事務所で行っていた業務を各自の自宅等で行えるようIT環境の整備が必要になりますが、それに伴い、どのように業務を改善し運用できるようにするかという点も重要となります。
弊社でも緊急事態宣言が発令された際、ノートパソコンや付属機器の各スタッフへの割り当てやZoom等によるオンライン会議ができるような環境づくりなど急ピッチで行いましたが、「紙書類で行っていた業務のオンライン化」という課題が残り、見積書や請求書業務はほぼ紙で行っていたため、テレワーク実施にともない「ペーパーレス化」、また、申請→承認→送付といった「業務フローの見直し」が必要となりました。
そこで活用したのが、「ファイル交換安心君」です。
安心君はインターネット上にファイルを保存できるオンラインストレージサービスですが、社内外問わず、他者との共有を安全に行えるような仕組みや、メッセージ機能などが特徴のツールです。
まず第1段階として今まで行っていた業務と、安心君で活用するなら?という案について書きだすことから始めました。
請求書業務のステップ
従来(オフィス業務) | 安心君での活用 | |
請求書の発行 |
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上長の承認 |
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顧客への送付 |
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下図のような一連の流れが安心君の中で完結
業務の流れを書き出した後は、実際に安心君上にフォルダ構成を作成し、後は安心君の特徴を活かしイメージした業務フローが実現できるかテストを行いました。
結果、一般的なオンラインストレージの機能に加え、メッセージ機能や簡単なファイル操作により、請求書の申請~顧客への請求書送付が安心君の中で行うことが出来ました。
また、安心君は必ず「プロジェクト」というグループ(例:社内用、顧客A用、顧客B用など)をはじめに作成し、そのプロジェクト内で利用可能なユーザーを指定するため、通常のメール添付での送付時に起こり得る宛先ミスによる誤送信の心配ないことから、社内間での業務→社外への提供という流れが実現できます。
画面イメージ
フォルダ画面
一般的なストレージサービス同様、フォルダを必要数分作成可能。
今回は、申請~送付の業務フローごとにフォルダを作成し、各フォルダごとに誰が、どのフォルダに対して、どんな時に操作を行うかどうかの運用ルールを定めました。
ファイル移動
保存されているファイルは、操作メニューから他のフォルダにそのまま移動可能。
コピーや切り取りをして他のフォルダの画面を開き、ペーストするという操作が発生しませんので、簡単にファイル移動が行うことができます。
メッセージ機能
ファイルのメニューに安心君のメッセージ送信機能がついているため、これを活用したことによって請求書申請(アップロード)時の補足事項や、上長から担当への差戻し理由の通知などオフィス業務時に口頭で伝えていた内容なども素早く伝達できます。
業務のオンライン化による効果
- 印刷・発送コストの軽減と業務負担の軽減
発送にかかる、印刷代、封筒や切手代がかからなくなったのと、封入作業等に掛かっていた時間が大幅に軽減されたことで各担当は本来の担当業務に専念することができ業務の効率化につながりました。
- 紙での業務で起きていたヒューマンエラーの改善と状況の明確化
以前は、「上長の机で別の書類に埋もれていた」、「別の担当者の机にまわってしまっていた」など、所在が分からなくなり、「私は確かにここに置いたのに・・・」というようなヒューマンエラーもしばしば発生していました。
ファイル交換安心君での稟議申請に変えたことで、上長がとめているのか、担当者がとめているのかが一目瞭然となり、既存の業務をまわすために活用を始めたファイル交換安心君でしたが、こうした「業務の見える化」にもつながりました。
また、請求先の企業と安心君で請求書の受け渡しをすることで、発送時や送信時のミス軽減や、ログ確認によるダウンロード履歴も閲覧できるため相手が受領したかどうかの確認もできるようになりました。
皆様の事務所でも、紙書類の受け渡しやメール添付が当たり前になっている業務について、オンラインストレージを活用を模索してみてはいかがでしょうか。