【助成金小冊子活用事例】佐藤正欣先生(SRC・総合労務センター)
2024/05/10
毎年「会社を元気にする助成金・給付金」小冊子をご活用くださっている先生方に、どのような使い方をされているのか、また、小冊子を活かしながら助成金を受給した事例をご紹介いただきました。
【助成金小冊子活用事例】情報提供とともに助成金の適正受給について啓発を行っています
毎年、助成金小冊子をどのように活用されていますか
小冊子は、顧問先への情報提供の一環として配布をしています。配布の仕方は直接手渡しの場合もあれば、郵送による時もあり、そこはケースバイケースです。
また、助成金コンサルタントと名乗る会社からの営業で、高額な着手金のみ請求され、助成金が受給できないといった事例をよく聞きますので、情報提供とともに、この点の警鐘も鳴らしています。
助成金の相談があった際、最初に佐藤先生が確認しているポイントや気をつけている点は?
昔からありましたが、特に最近はSNS等での情報発信(拡散)ができるようになり、あたかも簡単に助成金が得られると誤認するような情報が多く見られます。
しかし助成金は、主に各種労働法で規定された内容を上回る取り組みをした企業に対し、そのかかった経費の一部が助成される制度です。
少なくとも、かけた経費よりもプラスになることはありません。さらにこの取り組みは、助成金の受給時だけ行えばよいのではなく、その後も継続的に運用していくことが求められます。
労務管理に対する会社の方向性と、助成金を受給するための取組みに整合性があるのか否か、ここをキチンと説明し、会社が納得された場合のみ申請のお手伝いをさせていただいています。
助成金を受給した事例を教えてください
ある顧問先で規模が拡大する中で、諸々に齟齬が生じていました。これまでのやり方を見直す必要があり、業務分析の機会がありました。
これを契機として、若い女性社員も多く、産休・育休予定者も徐々に出始める頃だったため、業務の棚卸し、整理をするなかで「両立支援等助成金」を提案しました。
社内の制度化に伴う経費の一部を助成金で賄えたため、大変喜ばれました。
小冊子は、助成金の説明をする際に、口頭のみではなく資料として説明できる点が良いなと感じます。
また、私からの説明に対し、会社側も小冊子で改めて内容を確認した上で、実行可否を判断できる点も良いと感じます。
プロフィール
佐藤正欣(さとう まさよし)
特定社会保険労務士 SRC・総合労務センター
キラリと輝く未来のオンリーワン企業を支援するため、大企業のマネをしない中小企業独自の人事労務管理を理念に事業を展開。
社会保険・労働保険・給与計算等の事務手続き面におけるアウトソース業務と並行し、手続実務に精通する強みを生かした経営・労務相談、社員研修、人事制度策定等のコンサル業務を手掛ける。
また、建設会社の安全大会等での講演を軸に、創業間近の個人建設業者の経営支援を行い、自らが代表を務める一人親方労災団体(厚生労働省認可)の個人事業主会員数は300名を超える。専門分野は、人事・労務。