行動経済学のすすめ
望月先生が、中小企業から20年以上「研修」や「教育体系コンサル」の受注を取り続けられているのは、毎年多くの本を読み、それをご自身のものにし、中小企業の社員にも分かりやすく提供できているからです。
そんな望月先生が今年選ばれたのは「行動経済学」というテーマです!
経済という言葉を聞いただけで「苦手」と思われる先生もいるかもしれませんが、待ってください。
望月先生いわく・・・
”「行動経済学」とは、経済行動に関する人の心の動きを、わかりやすく教えてくれる学問です。
とてもリアルで、内容がおもしろいのが特徴です。”
とのこと。
たとえば「行動経済学」では、こんなことも研究対象になります!
■ なぜ、いつも同じお店に寄ってしまうのか?
■ 損したお金と得したお金は、同じ価値か?
■ 下取り価格に大抵落胆するのはなぜか? などなど。
例を出されると、とても身近に感じるのではないでしょうか?
この講座を受けると・・・
先生方が顧客にコンサルなどを提案する際の「価格設定」や「提案手法」が磨かれる!
と、先生の仕事に活きるだけでなく、下記のような業種にも、とても相性がいいものですので、
顧問先の研修内容にも応用することができます!
たとえば・・・
- 小売業・通販業では、価格設定や商品陳列に、
- 医療・介護現場でのクレーム削減に役立ちます。
新しい研修ネタをお探しの先生や、日々の研修の仕事にマンネリを感じている先生、
ご自身のサービスの価格や提案方法に確かな根拠が欲しい先生など、
多くの先生にいらして頂けたらと思います!
講座内容
※この講座は、クイズ形式で進行します。
1.不思議な経済心理
価格の表示方法によってものを安く感じたり、高いものをおいしく感じたり、人は自分でもよくわからないことをするときがあります。
ケーススタディ1
いくらだったら売りますか?
300円のジャンボ宝くじを1枚だけ買い、抽せん日まで待っていようと思いましたが、販売終了後に他人がそれを譲ってほしいと言いました。人間関係などを考えずに、いくらだったら売ってもいいですか?
手放す金額の平均額はいくらでしょうか?
①310円 ②540円 ③830円 ④1180円 ⑤1320円
ケーススタディ2
通販のバックは何色展開が一番売れるでしょう?
①1色 ②3色 ③5色 ④7色 ⑤10色
ケーススタディ3
どうしたらもっと売上を増やせますか?
今はやりのマッサージ店を経営しています。
他店と差別化を図るため、非常に技術の高いマッサージ師ばかりを集め、忙しいサラリーマンを対象に商売を進めています。
<上級技術者が5分間で的確にあなたの疲れを取ります!>
がお店のウリなのですが、思った程の成果があげられていません。
(どうしたら良いでしょうか?)
ケーススタディ4
デアゴスティーニの鉄壁商売
2.合理的な判断を妨げるシステム
私たちは、論理的システムと直感的自動システムの2つを使って判断します。
たとえば建物内で地震に遭遇すると、直感的自動システムが「ヤバイ地震だ。逃げるぞ」と直感的に反応します。すると論理的システムが「いや、待て。ここは耐震性のある建物だから大丈夫。下手に飛び出さない方が良いかも知れない」と反応します。
直感的自動システムは、スピーディに結論まで到達できる優秀な機能です。一瞬にして結論やモノの本質を見抜くこともあります。ところが、いつも正しい答えを導き出せるわけではありません。
この直感的自動システムは、よく間違いや勘違いをするのです。
これを専門用語で、「バイアス」、つまり「偏り(かたより)」と言います。
ケーススタディ5
アフリカの国連占有率の問題
実験参加者の前に0~100までランダムに書かれたルーレットがあり、止まった数字を書き留めてもらいます。そうして止まった数字を見て、「国連加盟国のうちアフリカの国々が占める割合は、その数字より多いでしょうか、少ないでしょうか?」と質問し、その後、「実際の占有率は何%ですか?」と質問します。
実はこのルーレット、「65」か「10」のどちらかにしか止まりません。
ルーレットが「65」で止まった人の占有率の回答平均は45です。
では「10」で止まった人の平均はいくつでしょうか?
①50 ②45 ③43 ④25 ⑤10
ケーススタディ6
投票率を上げるには?
国政選挙の投票率の低さが問題視されています。
ところが簡単に投票率を上げる方法があります。
ケーススタディ7
あなたはいくらもらえたら、このゲームに参加しますか?
コインを投げた目によってお金をやり取りするゲームです。
コインの裏が出たらあなたは1,000円払わなくてはいけません。
逆に表が出たら○○円をもらえます。いくらなら、このゲームに参加しますか?
3.私達は「比較」し、「マネ」する
「2」では直感的自動システムのミスの種類と原因を解説しました。
次に、論理的システムの判断について特徴的なことを解説します。
ケーススタディ8
あなたはB店に行きますか?
Q1:あるメーカーのメモリーカードが、家から歩いて10分のところにあるA店で5,000円という価格で売っていました。ところがさらに10分歩いたところにあるB店ではセールスをしていて、同じものが4,000円で売っていました。さてあなたはB店に買いに行きますか?
Q2:ノートパソコンが家から歩いて10分のところにあるA店で、14万9,000円という価格で売っていました。ところがさらに10分歩いたB店ではセールスをしていて、同じものが14万8,000円で売っていました。
さてあなたはB店に買いに行きますか?
ケーススタディ9
あなたはどちらを選択しますか?
A: 5,000円が80%の確率でもらえる
B: 6万円が8%にもらえる
ケーススタディ10
同調行動→肥満や禁煙は伝染する
第4章 行動経済学を応用した戦略
最後に行動経済学を活用したテクニックをいくつか紹介します。さまざまなシーンで損をしない戦略として活用しましょう。
- プレゼンでは捨て案が重要
- 部下への指示はアンカーを示す
- 好印象でビジネス力を向上させる
- 売りたいものを売るには「特上」をつくる
- アンケートではユーザーの声は拾えない
- %と割合のイメージ
- 高いものを先に売る
- ナッジの応用
- 行動経済学流 交渉術
- 宝くじについて
講師
人事政策研究所 望月禎彦先生
●有限会社 人事政策研究所 代表
●中小企業大学校講師
1960年生まれ。立教大学卒業後、ユニ・チャーム株式会社にて営業を経験後、人事部にて採用、研修の実務を経験。92年独立。支援先を中堅企業に絞り、支援先企業が人事政策面で1人立ちできるよう徹底的に指導するのが特徴。「行動」をベースにした独自の理論を駆使し、『できる人』を着実に増やし、成果につなげる。実際の支援先は25年間で300社を超える。
2000年には、そのノウハウを結実させたソフトウエア『コンピテンシーマスター』を、2010年には、人事評価ASPシステム『コンピリーダー』を開発し、ユーザー数は累計700企業にのぼる。その導入先は上海、台湾にも及んでいる。
また講演では、コンスタントに年間1,000名超の経営者/マネージャーに実践ノウハウを提供。2011年には、20年間のノウハウを体系的に提供する塾形式の『望月人事クラブ』を主宰し、全国各地に『出来る人を増やす』活動を推進している。
開催概要
セミナータイトル | 行動経済学のすすめ |
---|---|
講師 | 望月禎彦先生 |