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リーダーの目標管理

2019/06/12

コラム

目標管理に関する、企業から相談について。

ある製造業の現場のマネジメントについて、リーダーAさんのチームとリーダーBさんのチームとでは、同じ業務で同じスタッフ数でありながら、いつも結果に差が出ると言うのです。

そもそも部下側は、目標管理について「目標は押つけられるもの」「納得のいかない修整が入る」「最後には上司の命令になっている」という、イメージを持っておる場合が多いです。
   

その原因は何でしょうか。

目標の立て方と人事考課の問題が影響しています。
最も重要なことは、目標と考課・評価の基準化、数値化です。

そもそもリーダーAとリーダーBは、A、B両チームのそれぞれのゴールを数値化し、さらにどの数値レベルにどのように評価をするか、公平な基準を明示化しているのか。

評価基準が不明確で、評価方法が上司の個人判断になっている場合もあり、正しく判断されていないと思われます。

ではどのようにすれば、出来るのでしょうか。

会社全体の目標と部、課単位の目標、そしてリーダーの目標数値を部下と共有することです。
その際、リーダーはリーダー側の目標を押し付けず、部下の目標をきちんと聞く事です。

目標の見つけ方としては、日常目標、改善目標、革新目標などに分けて考えます。

例えば日常目標では、いかに業務のムダ、ムリ、ムラを少なくするか、また、目標は、最終的には本人に決めさせ、組織目標を各個人への目標へと展開させることが大事です。

リーダーの問題について。

数値目標を明確にせず、抽象的な概念で表現するタイプの上司がいます。
「迅速化する」「効率化する」「向上する」「強化する」「目指す」「円滑化する」「務める」「推進する」などと表現しますが、さっぱり要領を得ない。

エニアグラムでは、主にタイプ4とタイプ9に多いです。

他には、

タイプ1のリーダーは、自分の高い理想を持ちすぎ、部下との整合性が取れなくなり、部下をゴールに導く事が難しい傾向があります。
部下にとっての目標よりも、自分の目標基準を優先するからです。

タイプ7リーダーは可能性を詰め込み過ぎた計画になってしまい、やはりゴールでは、あれも出来なかった、これも出来なかったという反省が多くなります。
力が分散化する傾向があるので、ゴールの数を減らして、プロセスにエネルギーを集中させると良いです。

 

エニアグラムを学ぶことで、自分のタイプの特徴から生じる、自分の目標の立て方やマネジメント行動に改善を加えていくことができます。
とは言っても、自分だけでは、なかなか気づけません。

まず、自分のタイプから生じるリーダースタイルを理解し、またそのタイプのリーダーとしての人的成長目標を明確にすることが重要です。


執筆者

安村 明史(やすむらめいし)

ビジネス能力開発株式会社 代表取締役社長
一般社団法人日本コミュニケーション協会代表理事


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