インナーブランディングの具体的手法と人的資本経営
企業事例でわかる人的資本経営の考え方を落とし込んだインナーブランディングの実践方法
大多数の人が正社員として同じ会社に長く勤める時代から、多様な働き方・目的を持ってキャリアを積む時代へと移り変わる中、さまざまな立場や価値観で働く人たちのベクトルを一つにそろえるためのインナーブランディングが注目を浴びています。
インナーブランディングとは、企業理念や自社の価値観、文化を従業員に伝え、浸透させる活動のこと。
従業員が企業の目指す方向性を理解し、共感し、それを自らの行動として体現することによって、社内のコミュニケーション向上、モチベーションアップ、そして組織全体の一体感にもつなげていこうという取り組みです。
組織が打ち出すメッセージの一貫性が保たれることで、対外的な企業の認知度アップ、顧客の信頼獲得、結果として、市場競争力の向上や業績向上につながっていきます。実はインナーブランディングは、近年広がる人的資本経営でも重要視されています。
人的資本経営を推進していく上で、人材戦略が大きなカギを握りますが、その方向性を示した「人材版伊藤レポート(持続的な企業価値向上に向けた人材戦略の方向性を示した経済産業省の研究会レポート)」(2020年9月、2022年5月/経済産業省)において、人材戦略に求められる3つの視点に「企業文化への定着」が挙げられているのです。
【人材戦略に求められる3つの視点】
① 経営戦略と連動しているか
② 目指すべきビジネスモデルや経営戦略と現時点での人材や人材戦略との間のギャップを把握できているか
③ 人材戦略が実行されるプロセスの中で、組織や個人の行動変容を促し、企業文化として定着しているか
出典:経済産業省「人材版伊藤レポート2.0」
しかし、インナーブランディングの重要性は理解できても、具体的に進めていくには、企業を取り巻く環境や各社各様の企業文化、従業員のニーズに応じて柔軟に検討し、継続した取り組みを行う必要があり、一過性のプロジェクトでは狙った効果を出すことはできません。
そこで、今回のセミナーでは、人的資本経営上でも最重要となるインナーブランディングについて、3部構成で2人の講師が深堀りして解説していきます。
ご登壇いただくのは、人的資本経営の導入支援を多数の企業で行うほか、多方面で人的資本経営に関する情報発信を精力的に行っているフォレストコンサルティング経営人事フォーラム代表・松井勇策氏。もう一人は、『士業のためのセルフブランディング』などの著作を持つ特定社会保険労務士であり働き方ブランドコンサルタントの米澤裕美氏です。
第一部は、米澤先生に、インナーブランディングの知識、企業にもたらす影響や具体的な手法・企業事例について解説いただき、第二部では、松井先生より人的資本について、組織サーベイを活用した、自社の課題の見つけ方、また、人的資本経営の指標のうち、ダイバーシティ、健康経営について、企業事例を挙げながらインナーブランディングの戦略的実践方法を解説いただきます。
第三部は松井先生と米澤先生に、実際に企業にコンサルティングを行っているお立場から、インナーブランディングの取り組みが事業や人材の採用などにもたらす実際の効果、また、企業の人的資本経営の外部開示がインナーブランディングにどのようにつながったなどについて、対談していただきます。
インナーブランディングにご興味のある先生、企業ビジョンの浸透、企業文化の醸成の重要性に気づいてはいるものの具体的な企業活動への落とし込み方を模索されている先生、人的資本経営のより具体的な実践手法や事例について知りたい先生、ぜひ奮ってご参加ください。
プログラム
PART1 インナーブランディングの重要性と企業の実践事例(35分)
社会保険労務士 米澤裕美氏(米澤社労士事務所)
- インナーブランディングの概要と重要性
- インナーブランディングとアウターブランディング
- インナーブランディングの具体的な方法
- インナーブランディングの企業の実践事例
① ポータルサイトの活用事例
② 行政受賞事例 - インナーブランディングがもたらす好影響
PART2 インナーブランディングと人的資本経営(35分)
松井勇策氏(フォレストコンサルティング経営人事フォーラム)
- 人的資本経営における自社の人材戦略上の課題の見つけ方
- インナーブランディングのダイバーシティ取り組み事例
- インナーブランディングの健康経営の取り組み事例
- 自社の課題の抽出は組織サーベイがカギとなる
- インナーブランディングの戦略的実践方法—健康経営の課題の抽出から中長期の計画策定・実行まで
PART3 最後に 「インナーブランディングと人的資本経営の今後の展望」(20分)
- インナーブランディングの取り組みが事業や人材の採用などにもたらす実際の効果
- 人的資本経営の外部開示がインナーブランディングにどのようにつながるか など
※内容は予告なく変更する可能性があります。
特典資料
1,「インナーブランディング推進ガイドブック~人的資本を生かす5つのステップ(PDF)」(全25ページ)
<もくじ>
- インナーブランディングの重要性
- 理念の策定
- インナーブランディングの手段と具体的な実施方法
- 直接の対話を通して伝える
- PDCA(計画、実行、評価、改善)
2,松井先生オリジナル組織サーベイツール(質問票および集計表)
会社の環境と働き方の希望に関して調査を行うツールとなっています。
このセミナーで得られること
- インナーブランディングの定義と企業における重要性が理解できる
- 自社に落とし込みやすいインナーブランディングの具体事例が入手できる
- 人的資本経営の実践手法の一つとして組織サーベイおよびインナーブランディングの戦略的実践方法が学べる
こんな先生にオススメです
- いまある人的資本を重視しながら、企業ブランドイメージを構築あるいは向上させる方法を提案できるようになりたい
- インナーブランディングの重要性は理解しており、より具体的な取り組み手法が知りたい
- 人的資本経営のもと、さまざまな人事施策を提案しているが、社員の行動変容と企業文化への定着が課題となっている
- 人的資本経営の考え方を盛り込んだインナーブランディングを学び、自身の強みにしていきたい
- 情報開示義務はない中小企業でもできる人的資本経営の手法が知りたい
講師
松井 勇策(まつい ゆうさく) 氏
フォレストコンサルティング経営人事フォーラム代表
情報経営イノベーション専門職大学客員教授(専門領域/人的資本経営・経営人事実務・産業心理等)
東京都社会保険労務士会 先進人事経営検討会議 議長・責任者
(人的資本の国際資格)GRIスタンダード修了認証 ISO30414 リードコンサルタント
社会保険労務士 組織人事コンサルタント 公認心理師
名古屋大学法学部卒業後、株式会社リクルートにて広報・組織人事コンサルティング、のち経営管理部門でメディア企画統括・法務・監査・ITマネジメント等に関わる。
東証一部(当時の名称)上場時には、上場監査や内部整備の事業部責任者を歴任。
2016年、社会保険労務士・公認心理師資格を取得し独立、フォレストコンサルティング経営人事フォーラム開設。
2020年以降、人的資本経営に関する国際・国内の情報を研究。人的資本に関するグローバル資格のGRIスタンダード国際認証・ISO 30414リードコンサルタント/アセッサーを取得。人的資本の導入支援を多数の企業で行っており、人的資本関係のセミナーは聴講者数が延べ1,000名を超える。著書に「人的資本経営と開示実務の教科書」「現代の人事の最新課題」等がある。オンライン検定「人的資本経営BASIC」全面監修。
⽶澤 裕美(よねざわ ひろみ)氏
特定社会保険労務⼠ 米澤社労士事務所 代表
働き⽅ブランドコンサルタント、ISO30414リードコンサルタント、⼀般社団法⼈⽇本テレワーク協会客員研究員、⼀般財団法人ブランド・マネージャー認定協会、株式会社ビジネス・ブレークスルーや東京理科⼤学オープンキャンパス等でブランド概論受講。人的資本経営やブランディング視点をもつことを強みとしながら複数企業顧問・セミナー登壇・執筆等の活動に力を入れている。PSRサイトにて「働き方ブランディングから始める人的資本経営」オンデマンド配信中。
開催概要
セミナータイトル | インナーブランディングの具体的手法と人的資本経営 |
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講師 | 松井勇策氏、米澤裕美氏 |
備考 |
オンライン会議「Zoom」を使ったオンライン講座となります
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