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令和4年通常国会召集 岸田総理が施政方針演説 コロナ対応・新しい資本主義などについて決意を述べる
令和4年1月17日、第208回国会が召集されました。
岸田総理が、就任後初めての施政方針演説を行うということで、注目を集めました。
施政方針演説では、新型コロナ対応・新しい資本主義などについて決意が述べられました。
報道では、「新型コロナに打ち克つことに全身全霊で取り組む」、「政権が目指す「新しい資本主義」の全体像と実行計画を今春取りまとめる」といった演説内容が取り上げられています。
企業実務や社会保障に着目すると、次のような方針が表明されている点が気になるところです。
●賃上げ
成長と分配の好循環による持続可能な経済を実現する要となるのが、分配戦略です。
その第一は、所得の向上につながる「賃上げ」です。
成長の果実を、従業員に分配する。そして、未来への投資である賃上げが原動力となって、更なる成長につながる。こうした好循環を作ります。
賃上げ税制の拡充、公的価格の引き上げに加え、中小企業が原材料費の高騰で苦しむ中、適正な価格転嫁を行えるよう、環境整備を進めます。
春には、春闘があります。近年、賃上げ率の低下傾向が続いていますが、このトレンドを一気に反転させ、新しい資本主義の時代にふさわしい賃上げが実現することを期待します。
できる限り早期に、全国加重平均千円以上となるよう、最低賃金の見直しにも取り組んでいきます。
●人への投資
第二に、「人への投資」の抜本強化です。
資本主義は多くの資本で成り立っていますが、モノからコトへと進む時代、付加価値の源泉は、創意工夫や、新しいアイデアを生み出す「人的資本」、「人」です。
しかし、我が国の人への投資は、他国に比して大きく後塵を拝しています。
今後、官民の人への投資を、早期に、少なくとも倍増し、さらにその上を目指していくことで、企業の持続的価値創造と、賃上げを両立させていきます。
スキル向上、再教育の充実、副業の活用といった人的投資の充実が、デジタル社会、炭素中立社会への変革を円滑に進めるための鍵です。
世界が、産業界が、地域が必要とする、人材像やスキルについて、現場の声を丁寧に聞き、明確化した上で、海外の先進事例からも学び、公的職業訓練の在り方をゼロベースで見直します。
人的投資が、企業の持続的な価値創造の基盤であるという点について、株主と共通の理解を作っていくため、今年中に非財務情報の開示ルールを策定します。
あわせて、四半期開示の見直しを行います。
●中間層の維持
第三に、未来を担う次世代の「中間層の維持」です。
子育て・若者世代に焦点を当て、世帯所得の引き上げに向けて、取り組みます。
全世代型社会保障構築会議において、男女が希望通り働ける社会づくりや、若者世代の負担増の抑制、勤労者皆保険など、社会保障制度を支える人を増やし、能力に応じてみんなが支え合う、持続的な社会保障制度の構築に向け、議論を進めます。
世帯所得の向上を考えるとき、男女の賃金格差も大きなテーマです。
この問題の是正に向け、企業の開示ルールを見直します。
最後は、「引き続き、「信頼と共感」の政治に向けて、謙虚に取り組んでいきます。共に力を合わせ、この国の未来を切り拓くため、心より、国民の皆さんの御理解と御協力をお願いいたします。御清聴ありがとうございました。」として、演説が締めくくられました。
今国会の会期は、令和4年6月15日までの150日間。
信頼・共感できる政策を実現させてほしいですね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<第208回 国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説>
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0117shiseihoshin.html
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