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国交省 貸切バス事業者に対する最近の処分事案を公表
国土交通省は、貸切バス事業者に対し、運転者の健康状態、交替運転者の配置基準の遵守等、輸送の安全確保の状況を確認するため、多客期を迎えるGW前(4月24日~28日)を集中期間とし、全国一斉に街頭監査を実施するということです。 この案内に合わせて、最近の処分事案も公表しました。このことは、報道機関でも取り上げられています。 同省は、昨年12月に貸切バス事業者への行政処分基準を厳しくする通達改正を行い、今月14日までに146事業者に対し、臨店による監査を実施したようです。そして、その結果、営業所の全車両の使用停止や営業所で保有する車両数全体の8割の使用を停止するという厳しい処分を行ったとのことです。 ・全車両の使用停止:2件 ・8割の使用停止:処分実施済み4件、処分手続き中45件 違反の概要は、運行管理者が選任されておらず、運行管理が行われてない状態でバスを運行させていたことを確認したというものです。 詳しくは、こちらをご覧ください。 <貸切バス事業者に対する街頭監査の実施及び監査・処分の状況等> http://www.mlit.go.jp/common/001182044.pdf <新監査・処分制度施行以降の処分事案> http://www.mlit.go.jp/common/001182043.pdf なお、運行管理者は、道路運送法などに基づき、事業用自動車の運転者の乗務割の作成、休憩・睡眠施設の保守管理、運転者の指導監督、点呼による運転者の疲労・健康状態等の把握や安全運行の指示等、事業用自動車の運行の安全を確保するための業務を行う者です。 自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者を除きます。)は、一定の数以上の事業用自動車を有している営業所ごとに、一定の人数以上の運行管理者を選任しなければならないことになっています。運行管理者は、自動車運送事業の種別に応じた種類の運行管理者資格者証を取得している者でなければならず、これを置くことは、事業者にとっては大きな負担といえるかもしれません。しかし、乗客の尊い命を奪う悲惨な事故が平成24年(7名死亡)、平成28年(15名死亡)に起こり、規制の厳格化という流れになっています。 時間外労働の上限規制もそうですが、事故の発生は規制の強化につながります。今後、強化された規制が効を奏して、事故が予防されることを願います。
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