無許可で労働者派遣事業を行った疑いで刑事告発(令和5年8月15日) 厚労省が公表
厚生労働省から、「無許可で労働者派遣事業を行った疑いで刑事告発(愛媛労働局発表:令和5年8月15日)」の内容が公表されました。概要は、次のとおりです。
- 告発の事実
被告発人(川添工業という株式会社の代表取締役)は、令和3年5月17日から令和4年8月25日までの間、労働者派遣法第5条第1項に規定する厚生労働大臣の許可を受けることなく、自己の雇用する労働者2名をA株式会社に派遣し、その指揮命令の下で労働に従事させる労働者派遣事業を行った疑いがある。
- 事案発覚の端緒等
令和4年8月22日、造船所において、被告発人が雇用しA株式会社に派遣された作業員Bが、解体中の足場から転落して死亡する災害が発生したものである。 - 罪名及び罰条
労働者派遣法違反
・同法第5条第1項(無許可での労働者派遣)
・同法第59条第2号(罰則)
・同法第62条(両罰規定)
無許可での労働者派遣が、死亡事故で発覚するという最悪のケースです。このようなケースが起こり得るということも念頭に置いて、労働者派遣法を遵守しておく必要がありますね。なお、死亡事故については、A株式会社も含め、刑事・民事の双方で、責任が問われることになりますね。当然ですが、労働安全衛生法などの遵守も必要です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<労働者派遣法違反に係る告発について>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34554.html
※無断転載を禁じます