労災事故で書類送検、報道が相次ぐ
3月最後の週末、「労災事故で書類送検」という報道が相次ぎました。 概要は以下のようなものです。 ・大手の乳製品会社の工場で、従業員が作業中に機械に体を挟まれて死亡した事故で、所轄の労働基準監督署が今月24日、労働安全衛生法違反の疑いで、会社と工場長を書類送検。昨年8月に、同工場内で発生した機械の不具合を修理する作業の際、機械の運転を停止せずに行わせたとのこと。 ・繊維加工場で、従業員が作業中に機械に体を挟まれて死亡した事故で、所轄の労働基準監督署が今月24日、労働安全衛生法違反の疑いで、会社と社長および工場長を書類送検。今年1月、同社の加工場で、機械のローラー部に溶剤を塗る際、機械を停止させないまま作業させたとのこと。 なお、同社では、平成19年と平成22年にも同様の労災事故を起こし、是正勧告を受けていたようです。 ・大手の運輸会社の支店で、派遣作業員がフォークリフトにひかれて右足を切断するなどの重傷を負った事故で、所轄の労働基準監督署が今月24日、労働安全衛生法違反の疑いで、会社と支店長を書類送検。昨年11月に、同支店の作業現場でフォークリフトを使った運搬作業をしているにもかかわらず、派遣作業員を立ち入らせ、現場には誘導員が配置されていなかったとのこと。 いずれも、安全対策・防止措置を怠っていたことにより生じた労働災害ですね。 労働災害の防止については、ちょっとした意識で変わることも多いので、ごく基本的な労働災害の防止措置を紹介しておきます。 <労働災害防止のために~労働者の安全と健康の確保は事業者の責務です(厚労省)> http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/110222-1_001.pdf なお、高年齢労働者については、労働災害などの発生の割合が高まります。今月に入ってから、次のようなパンフレットが公表されています。安全衛生対策全般の資料ですが、参考までに紹介しておきます。 <高年齢労働者の活躍促進のための安全衛生対策-先進企業の取組事例集-(中央労働災害防止協会)> http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11300000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu/0000156037.pdf
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