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自分に向く仕事

2018/03/09

コラム

「タイプによる向く仕事、向かない仕事ってありますか」とよく聞かれます。

「それはあります。が、なんとも言えません。」と答えます。

どうゆうことかというと、

例えば営業職について言えば、営業には沢山の種類があります。 
新規開拓もあれば、ルートセールスもあります。

商社は常に営業ですが、商品をメーカーに作らせることも行い、メーカーと売り先とを結ぶ仕事で利ザヤを稼ぐ仕事もあります。

具体的には、どのようなタイプが、どのような営業職に向いているかというと

タイプ1には、全くの新規開拓の営業はあまり向いていません。ルートセールスがピッタリです。 
まじめで、全てを完璧にやろうとするので、地域のお得意先や既存のお客様をきっちり廻る業務には良いのですが、全く知らない場所で、自らアポを取って、自らプレゼンし、自らクロージングまですることは、非常にストレスの高い仕事になります。 
例えば置き薬などのビジネスモデルの営業はタイプ1に合っています。

車のセールスはどうでしょうか。

車をどういう手順で売り込むのか、商談時どのような質問があるのか、お客様にどのようなデータや写真を見せて、どう説得するかなど、きっちりマニュアル化されていて、教育がしっかりしている車の営業は、タイプ6に合っています。

マニュアル化されていて、教育がしっかりしている営業と言えば、外資系の保険の営業もそうですね。

商品が考え抜かれていて、さらにバックである会社も資本面などが堅実、自分で考えるのではなく、営業用ツールや情報がしっかりしていればタイプ6にはモチベーションが湧く。

と言うことは、ベンチャー企業や新商品を開発しながら取引先を作る、リスクの高い企業、不安定な商品の営業は、ダメということです。

不安定な仕事と言えば、先程、話題にした商社の仕事ですが、これはどのタイプが向いているでしょうか?

タイプ8にはもってこいです。

危険と背中あわせで、かつ成功すればそれなりに沢山の見返りが得られそうな、大きな仕事をタイプ8は喜びます。

女性が小さい頃、になりたいと思う職業としてケーキ屋さんやパン屋さんが多いかと思いますが大きくなってパティシエになるほとんどは、タイプ9です。

創作的な仕事でもあるのでパティシエはタイプ4がなるのだと考えるかもしれませんが、パティシエやケーキ屋さんの肉体的労働量は多く、また朝早くから時間を守って、毎日毎日を忍耐強く、仕事を積み重ねていきます。 
これはロマンチスト、又は芸術家や貴族趣味のタイプ4に出来る職業ではありません。

エニアグラムの各タイプと仕事との関係はどのように考えれば良いのでしょう。

タイプ1は、一貫性のある仕事、ルールを守る仕事。 
また保守点検やピアノの調律師、電気工事などの職人も良いです。 
また、細かくチェックする仕事、校正係やシステムのバグを見つける、帳簿の間違いを見つける業務などに能力を発揮し、やりがいを見つけることが出来ます。

タイプ6は、安定した組織にいて、やるべき業務がマニュアル化されているような明確な仕事。 
自分が先頭に立つのではなく、上からの指示や命令に従って行える仕事。 
ビル管理や農業も良いです。 
手堅い地方公務員、警察や防衛省など安全に携わる仕事に魅力を感じます。

タイプ8は、経営者で特に不動産業、外科医、コンサートの指揮者、警察でも暴力団対策を専門にする部署など危険と背中あわせで、かつ成功すればそれなりに沢山の見返りが得られそうな、大きな仕事は良いのですね。

タイプ7であれば、一つの仕事を継続的に完成させる仕事よりも、2年ごとに部署や職務が変わるような職場がピッタリで、反対にルーティンな仕事を長くやることにストレスを感じます。

この様に、エニアグラムにおけるタイプと仕事との結びつきとは、個人の好みや先入観による職種ではなく、そのタイプが持っている根元的な特徴と、その仕事、職種が持っている属性、特徴との結びつきがあるのです。

 

 

執筆者

安村 明史(やすむらめいし)

ビジネス能力開発株式会社 代表取締役社長
一般社団法人日本コミュニケーション協会代表理事

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