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「言った」「言わない」の本当の原因とは?

2017/09/22

コラム

先日、「添付の死霊をお読みください」とメールが来ました。
資料のことだと思いますが、怖いです(笑)

上記は、メールの変換間違いや言い間違いは、単に日本語上の間違ですが、普段の生活、ビジネスあらゆる場面で、

「言った」「言わない」

というコミュニケーション上の問題について経験された方は多いのではないでしょうか?

エニアグラムでは、各自我・気質のタイプで言語が違います。

例えば、 タイプ1にとっての「完成」とは「完了」ではありません。
タイプ1にとっての「完成」とは神の領域を示しています。つまり、理想の究極を言っているのであって、この世の目に見える姿、形での「完成」ではありません。

ですから、タイプ1のイチローにとって「完成」はあり得ません。
タイプ1にとっての人生は、常に「未完成の連続」なのです。

他のタイプの場合ですと、
タイプ7の「完成」とは、7割の出来を指しています。
計画からゴールまでではなく、ゴールまでの7割自分が関われば、後は誰かにやってもらうことが常套手段。

あと、もう一歩の3割を残したところで自分の役割は終わったと思ってしまいます。

タイプ4の場合はそもそも「完成」という概念が存在しません。
自分の感情を充分に表現し終えたと感じた時だけが「完成」。
1929年「山椒魚」の名作を発表した井伏鱒二は、1985年、自選全集に収録する際に井伏自身によって結末部分が大幅に削除されたことで議論を呼んだ。
創造者、タイプ4である井伏は50年以上も、自分の表現を探求し続けました。

陶芸家が、窯から出たばかりの自分の気に入らない作品をたたき割っている姿のように自分の本当に求めている逸品にまで創作し続けることを「完成」と言っているのです。

このように、同じ日本語で話しているようで、各自我・気質の言語は、言葉の意味が全く異なっています。
互いのコミュニケーションミス、例えば「言った」「言わない」のような単純な食い違いも、実は

「現実に言ったか」、「現実に言わなかったか」、ではなく
「自分の意味でこういった」「自分の意味では、こう取った」

という違いがほとんどなのです。

エニアグラムを学ぶことで、「他者の言語理解」が進み、もっと効率の良い、ストレスの少ない仕事や人間関係が構築できます。

 

執筆者

安村 明史(やすむらめいし)

ビジネス能力開発株式会社 代表取締役社長
一般社団法人日本コミュニケーション協会代表理事

 

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